市政報告 本会議 代表質問(平成28年3月3日開催)

平成28年3月の予算市会では一年生議員でありながら、自民党大阪市会議員団を代表して、市会本会議場で吉村市長に対して、『代表質問』を行いました。

その際の質疑と市長等の答弁の議事録です。

 

市会本会議 代表質問(平成28年3月3日開催)

◆23番(荒木肇君)

私は、自由民主党·市民クラブ大阪市会議員団を代表いたしまして、平成28年度予算並びに関連諸案件について市長に質問させていただきます。
 大阪は、大化元年、西暦645年に難波宮が築かれた日本最古の都市であります。そして、昔から国際交流の窓口として、アジアを中心とした海外との交流の門戸であり、難波津の船の航路を示すのが今の大阪市の市章、みおつくしの由来であります。
 また、大阪は天下の台所として経済の中心でもあり、先物取引などが開始された地であります。近世においても独自の文化を生み出し、井原西鶴や近松門左衛門といった文人を輩出し、文楽や歌舞伎などの文化を生み出してきたところであります。また、市内では適塾や町人による町人の学校、懐徳堂が生まれた学問の地でもありました。
 大阪経済産みの親は五代友厚であり、今の証券取引所の前身の大阪株式取引所の設立や、糸綿木綿取引所の開業など、商都大阪の礎を築いてまいりました。その後、関一第7代大阪市長により、我が国初の公営による地下鉄の開通や、御堂筋の建設、また大阪港の建設や中央卸売市場の開設、我が国初の市立大学の設置や大阪城天守閣の再建などが行われ、当時の大阪市は近代日本の都市経営のパイオニアでありました。関一市長は、大大阪を目指し、大阪市のまちづくりを都市計画のもとに築き上げてこられました。その根底には、都市はどうあるべきかとの信念がありました。
 このように、大阪市は時代を見渡す先見性と創造力にあふれた都市計画のもと、築き上げてこられた我々の先達の大阪市民と、行政や議会が一体となってつくり上げてきたまちであります。以上の観点から、まず最初に、大阪のまちづくりについてお伺いします。
 世界の都市が個性を競い合う都市間競争の時代にあって、大阪を発展させていくためには、先人が築き上げてこられた大阪の強みに一層の磨きをかけることが重要であると考えています。市政を進めていくに当たりましては、我が会派としてはやはり大阪のまちをどうしていくのかという将来展望をしっかり持って、市政全般を貫く指針を明確にしていくべきだと考えております。
 振り返りますと、大阪市では、地方自治法により市町村に基本構想の策定が義務づけられた昭和44年より以前の昭和42年に、全国に先駆けて大阪市総合計画、基本構想、いわゆるマスタープランを策定し、その後も3回にわたりマスタープランの改定を行い、大阪市の発展、市民生活の向上を目指して、長期的な展望に立った総合的かつ計画的なまちづくりに取り組んできたという歴史があります。
 市政の基本的な方向性を総合的かつ体系的に定めるマスタープランについては、行政だけではなく市民並びに市民代表の議会、その他関係機関の意見を十分聞き、つくり上げるべきものであり、これまで議会ではマスタープランのうち、基本構想について議決を行うなど、個別に考えの違いがあっても市長とともに大阪市の大きな方向性を定めてきたと認識しています。
 現行マスタープランのうち、基本計画が今月末で期限切れを迎えます。また、先に策定されました基本構想についても制定から11年が経過しております。新たに施行されました「まち·ひと·しごと創生法」に基づき、地方版総合戦略の策定が進められていることは承知しておりますが、素案を見ましても行政の全ての分野を包含したものとはなっておらず、マスタープランとは言いがたいと言えます。
 市長は、議会との対話を重視される方針を示されています。そうであれば議会と一緒になってまちづくりの大きな方向性を示すマスタープラン、基本計画を策定していくべきだと考えます。市長の御所見をお伺いします。

○副議長(木下吉信君) 理事者の答弁を許します。
 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)
◎市長(吉村洋文君)

 まず、大阪のまちづくりの方向性を示すものとしまして、本市では2020年までの大阪の成長戦略、これを初め、中長期的な戦略や分野別計画を定めますととともに、毎年度市政運営の基本方針や各区·局運営方針を策定し、市政全般を進めています。
 財政状況が厳しい中で、大阪を発展させていくためには、急激に変化するこの社会情勢にも的確に対応しながら、施策·事業の選択と集中を進めていくことが不可欠であるというふうに認識しています。
 総合計画、いわゆるマスタープランに関しましては、平成23年の地方自治法改正によりまして、市町村における基本構想策定の義務づけ規定が削除されました。一方、平成26年には、新たに「まち·ひと·しごと創生法」が制定、施行されまして、地方版総合戦略策定の努力義務が規定されたところであります。
 本市においてもこういった国の動きに合わせまして、人口の分析と2040年までの将来展望を示します大阪市人口ビジョンと、このビジョンを踏まえ、平成31年度までの5年間の目標や、施策の基本的方向性、具体的施策を取りまとめる大阪市まち·ひと·しごと総合戦略を策定していくこととしています。昨年来、素案の策定、パブリック·コメントなどを進めてまいりました。この戦略は今までのいわゆるマスタープランではありませんが、雇用の創出、出産·子育て、安心な暮らしなど、幅広い分野にわたって重点的に進めていくべき施策を総合的に取りまとめることとしておりまして、今月中に策定いたします。
 さらに、市民、議会の御意見を踏まえまして、戦略の内容を充実させていきたいと考えていまして、平成29年度予算の編成を視野に入れながら、本市独自の取り組みとして、エリア別のまちづくり戦略や工程表といったものも盛り込むように努めてまいります。
 今後、中長期の大阪の成長戦略及び大阪市まち·ひと·しごと総合戦略と、毎年の市政運営の基本方針によりまして豊かな大阪を目指す、そういった市政の方向性を明確にしていきたいと思います。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 端的に申し上げますと、基本計画の策定は考えていないという趣旨の答弁かと思いますが、先ほども申し上げたとおり、今回の総合戦略は行政の全ての分野を包含しておらず、不十分なものでございます。これでは大阪市の目指す大きな方向性、ビジョンが全くないまま、今後進んでいってしまうという大きな問題を抱えているということを指摘しておきます。
 次に、本市の財政認識についてお伺いします。
 今後の財政収支概算(粗い試算)平成28年2月版によると、当面の単年度通常収支不足額は200億円程度で推移するものの、平成35年度には解消される見込みとなっております。また、市債残高は引き続き減少していくことが見込まれており、これは昨年度示された財政収支概算の見通しより改善しております。
 もちろんこの試算は、今後の税収動向や金利動向など多くの不確定要素がありますが、現時点では大阪市の財政は着実に健全化に向かっていると言えます。これはここ三、四年の取り組みだけで急に改善したというものではなく、我が会派が強く指摘したこともあり、平成18年度以降、人件費や施策·事業の見直し、そして市債発行の抑制など、10年間に及ぶ財政規律の徹底と市政改革の成果があらわれてきたものであり、10年後には地方交付税の不交付団体となることも視野に入ってきております。
 他方、大阪府は、公表された中長期試算によると、平成29年度以降多額の収支不足が見込まれるだけでなく、国のルールによる減債基金の積み立て必要額よりも4,354億円の不足と莫大で、今のままでは収支不足に充てる財政調整基金が平成29年度には底をつくおそれがあるとのことであります。税収の見込み方は大阪市と同じ指標を使っているようですが、大阪市とは逆に、昨年度に示された中長期試算よりかなり悪化しております。このような状況では昨年住民投票で否決された大阪市廃止·分割構想も、まるで大阪市が大阪府の財政を助けるためのものだったと思えてしまいます。
 現在、うめきた2期区域のまちづくりや、南海トラフ巨大地震対策、また環境科学研究所を初めとする現在議論中の統合案件など、府市一体で進められている事業が多くあり、影響が出てくると思いますが、いかがでしょうか。
 また、市長は、施政方針演説で幼児教育の無償化が実現できれば、大阪府の私立高校実質無償化と相まって、子供の教育費無償都市大阪を実現できるとおっしゃいました。大阪府のこのような財政状況で、本当に子供の教育費無償都市大阪を実現できるのかも疑問です。
 あわせてお伺いしますが、大阪市自身も当面は通常収支不足が見込まれる中、幼児教育無償化やこども医療費助成の拡充を図り、かなりの多額で恒久的な財源が必要となりますが、どうされるおつもりでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 子供の教育費、医療費、無償都市大阪はしっかりと目指していきます。
 まず、大阪府の財政状況に関する御指摘ですが、大阪府において28年度に財政収支改善方策を検討されるということで、適切に対応されるというふうに考えております。
 うめきた2期区域のまちづくりや南海トラフ巨大地震対策など、府市一体で展開していきます。
 幼児教育の無償化や子供の医療費助成の拡充に係る財源についてですけれども、平成28年度当初予算におきましては、市政改革の基本方針に沿った取り組みを進めましたほか、マイナスシーリングの設定などにより、区長、局長の自律的な改革を促すことで財源の確保に取り組みました。また、人件費では、人勧のマイナス勧告を反映することも行い、税収の今後の収支の状況も確認するなど、歳出·歳入において精査を行いました結果、5歳児の無償化を実施できるというふうに判断いたしました。
 幼児教育の無償化など、子供の教育施策はまさに未来への投資でございまして、最も優先度の高い施策であるというふうに考えています。その点は、国でも十分認識しておられて、同じように幼児教育の無償化という政策は国も掲げられております。要はその優先順位の捉え方だというふうに認識しておりまして、国としてもしっかりとそれを実現できるように、私も要望をしっかりやっていきたいと思います。
 国の対応を待っていては、いつまでたってもできないと思いますし、西日本のリーディング都市として、まさに先導的に施策を進めていくということで、国への要望も加えて行いながら、まさに今いるこの大阪市の子供たち、幼児教育の充実について、しっかりと国の財源確保も含めて取り組んで進めていきたいというふうに思ってます。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君) 

幼児教育の無償化など、幼児教育の充実について国に財源措置を求めていくことは理解できますが、今後、三、四歳児への拡充や、それ以外にも市長は市民サービスの拡充を掲げておられ、その財源として引き続き人事委員会のマイナス勧告や、限界ではないかと思われるマイナスシーリングの削減額などを当てにしておられますが、それでは恒久財源を確保したとは言えないのではないでしょうか。
 そもそも、今後大きくなる地方の役割を踏まえ、必要な財源確保に向け、税源移譲により国·地方の役割分担に応じて措置されるべきであった租税配分の実現や、歳入構造を地方税中心とする地方税財政改革の推進、大都市税財源の充実強化こそが肝要であり、その実現に向けた要望活動に我々も会派を挙げて取り組んでまいりました。
 大阪府の松井知事も先日の予算発表の際、大阪府の財政が厳しい理由として、努力しても国のさじ加減で地方交付税を減らされるし、法人府民税も国に取り上げられた。取り上げられた法人府民税は地方税として地方へ行き、この努力が報われていないと述べられております。我々としては、都構想よりも前にすべきことがあって、今さら何をおっしゃるのかという思いであります。行政の長たるもの、既に昨年の住民投票で決着のついた府と市の制度論にいつまでも固執し、さらに税金と時間を費やし、東京とは異なり地方交付税の交付団体同士である府と市で財源を奪い合うというコップの中の争いのような議論をするのではなく、国に対して大阪のために取り組むべきことがたくさんあるはずです。
 恒久財源の確保に当たっては、こういった国に対する取り組みが必要だと思いますが、市長御自身はこの大都市大阪が抱える地方税財政制度の課題について、どのように考え、取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、地方税財政については、大きく考え方が2つあると思います。今、国がやっているように、地方財政計画などを全部国にやってもらって、国から全国的に押しなべて同じような行政サービスを日本全国に提供するというようなやり方、これまでやってきたやり方を維持するのか、あるいは地方がしっかり自立するところは自立できるような仕組みに変えていくのか、大きな分岐点に来ていると思ってます。まさに、地方交付税制度というのは、その前者のほうの制度でありまして、自立を頑張っているそういった都市だったり都道府県についても、頑張ってもその成果が反映されないような仕組みになっております。しかも、その財源が足りないとなれば、今度は臨時財政対策債と、現時点では臨時になってないような、そういった制度を維持されています。この点は僕も国会議員の時代に非常に問題意識を持ってまして、高市大臣とも議論させてもらいましたが、国はまだその前者の方向で行くということのようであります。これは大きな方向性の問題だというように思ってます。
 これまで大阪市として、この大都市として、いわゆる地方財政制度については、国に対してさまざま要望してまいりました。今、国·地方の税の半分、これですが6対4でありますけれども、地方交付税や国庫支出金も含めた税の実質配分は3対7と大きな乖離があります。国·地方の役割に応じた税源配分とはなってないというのが今の現状だと思ってます。
 また、都市部においては昼間流入人口による財政需要であったり、都市の成熟化に伴う更新需要が大きいにもかかわらず、現行の市町村税制の制度は、都市部の財政需要に見合ったものとはなってないと思っております。さらに、法人住民税、法人税割が一部国税化されて、大都市は大きく影響を受けております。これは行政サービスの提供を受けていることに対する受益と負担の関係にも反するもんではないのかなというふうに思っておりまして、現行の地方税財政制度には多くの課題があると思ってます。
 こうした状況も踏まえまして、分権型の国の形への転換に向けて、税源の移譲を初め、地方税財政改革の推進について、府と連携しながら、国に対しても積極的に働きかけてまいりますので、市会におかれましてもお力添えをよろしくお願いします。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 続いて教育関連の施策について、何点かお聞きします。
 まず、先ほど財政認識でも触れましたが、幼児教育の無償化についてお伺いします。
 今回の無償化は全ての子供たちが家庭の経済状況にかかわらず、質の高い幼児教育を受けてもらうために実施するということであり、その理念については賛同するものの、無償化の対象者が5歳児全員になっていない点について、同じ市民として公平性に欠けるように思います。
 平成27年度は5歳児の全体の人数が約2万人。そのうち、保育所や幼稚園などに通っていない児童約1,100人は、今回の無償化の対象外となっております。その1,100人には、認可外保育施設を利用している児童や、どの施設にも行かず在宅で過ごしている児童も少なからずいると思います。
 子供の教育費無償都市大阪を目指すからには、今回の無償化の対象外となっている児童に対して何らかの方策を検討し、全ての子供たちに教育を受ける機会を保障すべきではないでしょうか。この点について市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、子供の教育は未来への投資であり、そしてその本人への投資であり、将来への投資であり、そして最後には社会に返ってくるものだというふうに考えております。無償化によって家庭の経済環境にかかわらず、全ての子供たちに対して教育を受ける機会、これを提供していきたいというふうに思っています。また、幼児教育の質の向上というのも図っていきたいというふうに思ってます。
 幼稚園、保育所などに加えて、児童発達支援事業所を利用している障害児につきましても、無償化の対象としております。無償化の対象外となっております児童については、認可外の保育施設の利用や、あるいは在宅などその実態はさまざまあろうかと思っております。
 教育費の無償化の実施に当たりまして、市税を投入するというからには、やはり一定の基準というのが必要になってこようかと思ってます。認可外の保育施設については、本市の認可基準に適合しないということから、現在、施設や利用者に対して市税を充てておりません。無償化の対象外としましたが、利用実態の把握を含めて、今後さまざまな観点から検討が必要だというふうに考えております。
 在宅のままで幼稚園、保育所などの施設を利用していない児童については、その実態の把握は難しいものの、各区の状況把握に努め、どういった対応が可能なのか、検討を行ってまいりたいというふうに思っております。現在、この5歳児では、まさに5%、先ほど議員も指摘ありましたが、数字にすると5%がそれに該当します。たしか4歳児では6%、3歳児になると16%ぐらいに上がってくると思いますので、特に3歳児になると待機児童との観点からも、これは問題が出てくるかというように思っておりますので、その課題は認識しております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 答弁をお聞きしますと、5歳児全員が無償化されるのではないことがはっきりいたしました。しかし、今回対象とならないのは、経済的な理由や家庭のさまざまな問題によって幼児教育施設に行けない子供たちではないかと思います。本来は、そのような子供たちにこそ、教育を受けられるようにするのが行政の役割であり、このような子供たちへの支援が先ではないでしょうか。ぜひともよろしくお願いいたします。そのことを申し上げ、次の問題に移ります。
 次は、子供の貧困対策についてお尋ねいたします。
 国においては、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、教育の機会均等などを図ることを目的として、平成25年6月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を制定しており、その中で地方公共団体は、国と協力しつつ、地域の状況に応じた施策の実施等が義務とされているところであります。
 大阪府の子供の貧困率は、生活保護の需給基準となる最低生活費以下で暮らす子育て世帯の割合が20%を超え、沖縄県に次いで高く、全国2位であるとされている大学の研究結果もあり、大阪市も深刻な状況であることが伺えます。
 去る2月29日には市長を本部長とした「こどもの貧困対策推進本部」を立ち上げ、全庁的に取り組んでいく体制を整備され、平成28年度に子供たちの実情を把握するための実態調査を実施するとのことであります。子供の貧困対策はすぐにでも必要な施策であり、そのための調査についても、さまざまな観点から課題を抽出できるような視点を持ち、現実に即した対策を行うため、綿密に実態を把握していただく必要があると思いますが、市長の御所見をお伺いします。
 また、この調査により明らかになってくると思われますが、ひとり親世帯など経済的に貧困である家庭では親が夜間も働いていることから、子供がひとりで食事をして過ごしていると聞いており、こういったことが子供の心身両面に悪影響を与えるということは言うまでもなく、身近な地域で安心して過ごすことができる居場所という支援が必要であります。
 大阪市では、既に各地域のコミュニティーに支えられた子供の見守り活動なども行われており、今後、地域で子供たちを支える居場所づくりも考えられるところであります。最近、報道でよく見聞きすることが多くなった子ども食堂と呼ばれているものもその一つでありますし、大阪市内でも数カ所そういった取り組みがなされていると伺っております。
 実態調査後に重点的に取り組んでいく施策を検討していくと聞いておりますが、地域での子供の居場所づくりの支援という視点を持って検討していただきたいと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、子供の貧困対策についてですけれども、子供たちの実情を把握して、その実情に応じた施策を進めていくことが必要だというふうに思ってます。子供たちを取り巻く課題を抽出するための実態調査の質問項目であったり、どういった年齢層を対象として実施するか、そういったことが重要だと思ってます。
 まず、質問項目についてですけれども、基本的な項目である世帯構成や生活習慣、学習環境などは、府下の市町村と比較対照できるように、大阪府とデータを共有するため質問項目を同様とした上で、区役所や学校現場などの意見を聞きながら、大阪市の子供たちの生活環境に合わせた独自の質問項目を加えていくこととしています。また、大阪府とデータを共有する項目については、既に大阪府において有識者から意見を聞きつつ検討されておりまして、大阪市においても、さらに有識者の意見も伺いながら、大阪市の実情把握のために必要な質問項目について検討していきます。
 次に、調査対象とする年齢層ですけれども、大阪府と共通している中学校2年生、小学校5年生はあるんですが、それに加えまして、私自身は幼児期がやはりこの将来の基礎を培う重要な時期であるというふうなことも考えておりまして、就学前である保育所や幼稚園等の5歳児クラスも対象としました。
 続きまして、子供の居場所ですが、その質問については、しっかり調査でのアンケートをやりたいと思っております。合計で約6万人の対象になると思うんですが、これは日本全国を見てもこれまでにない大規模な調査をしたいと思っています。それも大阪市の実態を把握した上で、効果的な施策をしていきたいという思いからであります。
 続きまして、子供の居場所ですけれども、全市的な施策としては、児童いきいき放課後事業や留守家庭児童対策事業など、主に小学校の放課後の居場所や不登校の子供の居場所になる不登校児童·生徒の通所事業を実施してきたところであります。これまでこれらの事業の提供時間は夜間にまでは至っていないというところが大半であります。議員指摘のように地域団体、NPO等の民間組織が夜間にひとりで食事や学習をせざるを得ない子供たちに食事提供や学習支援を行う、いわゆる子ども食堂などの取り組みが進められているということも、私も認識しております。
 こういった地域で子供たちを支援する取り組みについては、地域の協力があってこそできるものであり、子ども食堂などの子供の居場所づくりという取り組みに対して、大阪市としてどういった支援ができるのかについても検討していきたいと考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 来年度予算では調査費がわずか600万円計上されているだけで、さきの幼児教育無償化にかける25億円と比べますと非常に見劣りします。我々としては、優先順位が逆ではないかということを指摘しておきます。
 次に、学校選択制についてお伺いします。
 学校選択制により、校区外の学校に就学した児童·生徒の割合は、わずか3.9%にすぎないと聞いております。一方で、この間、指定校変更の制度が緩和され、多くの児童・生徒がこの制度を活用して校区外の小中学校に通学している実態があります。そういった実態も踏まえた上で、我が会派としては指定校変更の制度を柔軟に運用することにより、多額の経費をかけて学校選択制を実施しなくても、その目的は達成できるのではないかと主張してきたところであります。
 いま一度、学校選択制を継続するに至った理由、目的を確認させていただきたいのですが、市長のお考えをお聞きいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

まず、学校選択制については、保護者や児童·生徒の希望に基づく就学校の選択を適切に推進するという観点から、学校教育法施行規則に規定された制度でありまして、本市としては、子供や保護者が学校教育に深い関心を持つ、特色ある学校づくりが進められ、開かれた学校づくりが進むといった効果を期待して導入したものであります。
 先ほど、議員から3.9%という御指摘がありましたが、この制度設計の際には、私も当時市議会議員として議論に関与しましたけれども、子供たちが地元の学校へは行けるようにするとか、さまざまなこの議会での議論を経まして、この学校選択制を導入したというふうに認識しております。割合において、そういった制度のもとで低い数字であるというふうには認識しておりません。
 学校選択制によりまして、入学した児童·生徒の保護者に対するアンケートでは、約8割の保護者が選択に当たって学校案内や説明会などにより学校の情報を収集しております。また、約7割の方が希望調査表を提出し、みずからの意思で学校を選択しているということは、制度の目的を一定果たしているというふうに考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 我が会派は、学校選択制の導入により、学校と地域コミュニティーとのかかわりが希薄になるのではないかという懸念を訴えてまいりました。学校選択制が導入されて以降、この春には既に3度目の入学生を迎えることとなります。前市長の政策的判断に基づいて導入された制度はその目的を果たしておりません。市政を引き継いだ立場として、制度の廃止を含め、しっかりと検証すべきであると指摘しておきます。
 次に、中学校給食についてお伺いします。
 これまでの市会の質疑において、現行のデリバリー方式での中学校給食を学校調理方式に切りかえる旨の説明がありました。また、市長におかれては任期中に学校調理方式への移行を完了させるという方針も打ち出されているところでございます。
 私どもの会派としては、これまでデリバリー方式について、温かい給食の提供や柔軟な分量調整、アレルギー対応ができていないことや異物混入があることなどを指摘しており、中学生の昼食については弁当を持ってくることができない家庭の子供たちにデリバリー方式の給食を提供する、いわゆる選択制にするべきであると主張してきたところでございます。
 それにもかかわらず、教育委員会では、平成26年2月4日開催の教育委員会会議において、全員喫食を導入する方針を策定しており、平成26年度よりデリバリー方式で全員喫食を導入し、結果として子供たちの残食も多くなっております。食育の観点からは、明らかに現行の中学校給食の施策は失敗であります。言いかえれば、学校調理方式へ転換することは前市長の肝いりで進められた施策が大失敗であったということです。施策を転換する以上、まずは教育委員長として失敗であったと認めるべきではないでしょうか。
 さらに、教育委員会は、学校調理方式への移行までの間、デリバリー方式を継続されるとのことですが、その間に学校生活を送る生徒たちのことは、施策のために犠牲にしてもよいと思っているのでしょうか。子供たちのことを考えない教育委員会なら存在する意義すらございません。教育委員会として、残食が多く栄養摂取が不十分な状況が続く中で、どうして立ちどまることがなかったのでしょうか。食育の観点から大森教育委員長はどのように認識されているのでしょうか、お尋ねいたします。

○副議長(木下吉信君) 大森教育委員会委員長。
     (教育委員会委員長大森不二雄君登壇)

◎教育委員会委員長(大森不二雄君)

 お答えいたします。
 そもそも、中学校給食の導入に至りましたのは、本市の中学生が全国に比べまして朝食を食べていない割合が高く、食習慣の改善が喫緊の課題であったためであります。このため、栄養管理が行き届いた昼食を早急に提供する必要があり、短期間で導入できるデリバリー方式でまずは実施してきたところでございます。
 当初、選択制で実施する中、保護者や生徒を対象とする調査において、多数の保護者が全員喫食を希望していたことや、家庭弁当を持参していない生徒が給食を選択せず、市販の弁当やおにぎり、パンといった簡易な食事で昼食を済ませており、全ての生徒が栄養管理の生き届いた昼食をとれてはいないという事実が判明いたしました。そのため、教育委員会といたしましては、こうした保護者の御意向や生徒の実態を踏まえまして、全市的に全員喫食の導入が必要であるという判断をしたところでございます。これが失敗だったというふうには、私ども教育委員会としては考えておりません。
 他方、デリバリー方式につきましては、栄養バランスのとれた給食を提供はしているものの、おかずの冷たさですとか、あるいは分量調整が柔軟にできないといった課題があるということは、私どもも認識しておるところでございます。
 これまでは喫緊の課題に早急に対応するためにデリバリー方式で導入し、拡大してまいりましたが、今後は充実した食育を行い、温かいおかずの提供や分量調整などにより柔軟に対応するために、学校調理方式への転換が必要でございます。教育委員会としても早急に移行してまいりたいと、こういうふうに考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 教育委員長の答弁は、問題点を分量やおかずの冷たさに矮小化されておりますが、一番の問題は、現実にお昼御飯を食べていない生徒が大勢いるということであり、なおかつ現場からそういった声が届いているにもかかわらず、全員喫食にこだわり続け、デリバリー方式を根本から見直してこなかったことにあります。とは言いつつ、2学期から学校調理方式に移行する学校については1学期間選択制を導入します。しかし、これも市会からの指摘や生徒の声を聞くという理由によるものではなく、市長の意向を受けて学校調理方式を導入するに当たって、業者との契約上の理由から行われております。ここでも行き当たりばったりな対応となっており、根本の問題解決にはなっておらず、教育委員会が第一に考えるべきことは、業者に対する配慮ではなく、生徒への配慮ではないかと指摘しておきます。
 次に、教育委員の政治的中立性についてお伺いいたします。
 学校選択制や中学校給食、また後ほど触れますが、校長公募など、市長の施策に教育委員会が大きな影響を受けて、その独立性が保たれていないと言わざるを得ません。教育委員が市長の政策を実現することばかりを考え、学校現場や子供たちに目を向けることなく、リスクを含めた課題について慎重に検討せず、全て場当たり的な対応でしかしてこなかった結果ではないでしょうか。中学校給食にしても、校長公募にしても、その影響を受けるのは子供たちであり、教育委員の責任は重いと考えております。
 市長から独立し、みずからの権限を執行する機関として教育委員会があり、教育委員がいるのではないでしょうか。これまでの教育委員会における施策について、政治的中立性の観点から教育委員長としての見解をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 大森教育委員会委員長。
     (教育委員会委員長大森不二雄君登壇)

◎教育委員会委員長(大森不二雄君)

 お答えいたします。
 本市の教育委員会は、みずからの責任を自覚し、権限を行使する執行機関として、制度本来の機能を果たしてきています。国で教育委員会制度の改革が論議されていた際、教育委員は事務局の決めた方針を短時間の会議で追認するだけの名誉職になっているといった指摘がございましたが、こうした指摘は本市には全く当てはまりません。公開の正式会議における活発な審議のほか、非公式の協議会においても、事務局と各委員が納得のいくまで長時間にわたって議論し、委員は各自の良心と知見に照らし、本市の教育にとって最善の意思決定を心がけてきているところでございます。新しい政策や方針の多くは、実際に教育委員の提案になるものが数多くございます。
 国におきましては、法律改正により教育施策の大綱等について、地方公共団体の長と教育委員会が協議を行う場として、総合教育会議の設置が規定されたところでございます。本市におきましては、教育行政基本条例の規定に基づき、市長が教育委員会と協議して、教育振興基本計画の案を作成し、市会の議決を経て定めることとなっているほか、昨年度より市長と教育委員の協議会を開催するなど、国の改革に先行した取り組みを進めてきているところでございます。こうしたことによりまして、各学校の創意工夫を生かした学力向上などの取り組みを、校長経営戦略予算など、全国に余り例を見ない規模の予算で支援いたしましたり、経済格差を教育格差にしない、このために課題のある学校には特に支援を手厚くするなど、予算編成等の権限を有している市長と連携しながら、私ども教育委員会としての施策を展開していくことができております。
 今後も市長と教育委員会が十分な意思疎通を図ることによりまして、本市の教育に関する課題認識や教育改革の方向性を共有しながら、それぞれの権限と責任を果たし、大阪の未来を切り開く教育行政を推進していくということが肝要であるというふうに考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 市長と教育委員会がしっかりと意思疎通していただくことに何ら問題はありません。協議も大いにやっていただきたい。十分に連携していただいて結構です。しかし、市長の方針を実現する方法を考えるだけであれば、教育委員は必要ありません。教育委員並びに教育委員会は、子供たちへの影響をまず第一に考え、さまざまな施策にじっくり取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、公募制度についてお聞きします。
 先日、区長、局長の公募結果が公表され、区長については6名の募集に対して、外部からは3名、内部からも3名、局長については9ポストの募集に対して、内部から7名がそれぞれ合格し、2ポストは合格なしとの結果でした。特に、局長については、一昨年以来3年連続で全て内部職員が合格しており、行政にたけた職員の実力を市長が公正に評価された当然の結果ではありますが、区長、局長の選考は全て公募によると規定する職員基本条例の趣旨が、もはや実情に合っていないと言わざるを得ません。
 また、校長公募についても外部合格者は、平成25年度は20名であったものが、26年度には6名、本年度はとうとう1名になりました。
 我が会派は、26年9月市会において、既に実情に合っていないという問題意識を持っておりましたが、教頭不足解消というやむを得ない理由から、校長公募に係る補正予算を承認いたしました。しかし、外部合格者1名という結果では、その意義すら薄れてきていると言わざるを得ません。人材を育成して、中長期的な組織を構築し、その中で短期的に必要となった課題を解決できる人材を外部に求めるというのが、本来あるべき組織マネジメントではないでしょうか。
 これ以上、形式的に公募を続けるのではなく、条例を公募できると一部改正した上で、外部人材の見識や経験等を真に必要とするポストに限定して、より効果的に公募を実施するよう改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、公募につきましては、内部外部問わず、やる気があり、そして意欲がある人が手を挙げて、そしてしっかりと審査をするということに十分な意義があると思います。私も最終の面接というのに参加しましたが、それぞれ公募--手を挙げておられる方は、非常にやる気、意欲が強く、また優秀な人材が多く集まってきているというふうに認識しております。
 今回の区長、局長公募においても、それぞれの職員に必要とされる専門性に加えて、ビジョン構想力や組織マネジメント力、人物、社会観などの観点から厳正な選考を行い、合格者を決定いたしました。公募結果については、内外人材が切磋琢磨した結果でありまして、それぞれのポストに最適な人材が確保できたものというふうに考えております。
 幹部職員の公募ですが、組織内外からよりよい人材を登用することで、民間の新しい視点を組織に取り入れる、あるいは強い意欲を持った者がしっかりと組織マネジメントをするということで、市民の期待する市政を推進することの一助になっているというふうに考えております。
 校長公募につきましても、外部人材には従来の慣行にとらわれない視点や発想で、各校の課題に応じて創意工夫を凝らした取り組みをしている校長が多くいます。本年度は人物本位の厳正な選考の結果、外部人材は1名の合格となりましたが、内外を問わず適材を得られるということから、広く公募を行う意義があるというように考えております。
 公募による新たな施策の推進や、組織活性化を着実に進めるべく、今後も職員基本条例及び学校活性化条例にのっとって公募を実施し、優秀な人材の確保に努めていきたいというふうに考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 先日の新聞報道では、既にICT戦略室に外部採用の公募区長を起用する方針と報じられております。なぜ公募の手続を経て採用されないのでしょうか。確かに特別な理由により、公募を行う時間的余裕がないときは、この規定によらないとなっておりますが、1カ月も余裕があるのではないでしょうか。余りにも御都合主義であると申し上げておきます。やはりいっそのこと公募ができると変更されればいいのではないでしょうか。
 次に、地域コミュニティーの活性化についてお伺いします。
 人口流動の激しい都市部である大阪市では、新たに住民になられた方々の地域コミュニティーへの関心が低く、若い世代やマンション住民など、地域活動への参加は低調となっております。このため、地域団体の役員等に負担が集中し、担い手や後継者の不足、役員の高齢化といった問題が起きてきており、このまま放置すれば、地域コミュニティーは衰退する地域も出てまいります。大阪市のコミュニティー活性化の支援としては、区長の権限のもと、各地域の実情に応じたきめ細かな支援を地域活動協議会の仕組みで行っておりますが、地域ごとに目を向けてみると、活動が活発な地域と停滞している地域との格差が生じてきているように見受けられ、懸念しております。
 このような中、活動が活発な地域がさらに活発になっていくことに異存はありませんが、我が会派としては、活動が停滞している地域に対して人と人のつながりができ、いざというときに支え合いができるように行政がしっかりと支えることが必要であり、全ての地域を決して見捨てずに支援しなければならないと考えております。地域コミュニティーの活性化のために活動していただいている方々により構成されている各種地域団体は、行政の大切な協働のパートナーであることをいま一度認識するとともに、必要な支援を考えるべきです。
 地域コミュニティー活性化に向けた考え方と支援について、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 日常生活において、行政の目が届きにくい、いわゆる非常に身近な生活課題の解決であったり、大規模災害が発生した場合の初期の対応において、助け合い、支え合いといった面でこの地域コミュニティーが果たす役割というのは大変大きなものがあるというふうに考えていまして、その活性化は大変重要だというふうに思っております。
 その中にあって地域団体は、それぞれの地域でのコミュニティーの形成や活性化に向けて、中心的な役割を担っていただいておりまして、その取り組みについては敬意を表しますとともに、厚く感謝申し上げたいと思います。特に、さまざまな活動においてまさにボランティアでその対価もなく、自分のみずからの大切な時間を地域のために費やされている方が多くいるというのは、私も認識しているところでございます。
 地域コミュニティー活性化に向けては、この間、各区役所において防災や見守りといった観点から、つながりづくりの大切さを市民の皆さんに啓発するとともに、地域団体などが行うつながりづくりに向けた行事、イベントに対して、地域活動協議会を通じて支援しているところであります。各種地域団体は、市内のあらゆる地域において行政の目が届きにくい身近な生活課題への対応であったり、コミュニティーの活性化に取り組んでいただいておりまして、まさに本市にとっては協働パートナーの一員であるというふうに認識しております。
 各種の地域団体とは今後も引き続き協力関係を深めていくとともに、協働パートナーとして、その主体性を尊重しつつ、各地域の実情があると思いますので、その実情に即した適切できめの細かい支援を行っていきたいと考えております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 今、コミュニティーは重要との認識を示されましたが、地域コミュニティーの活性化は、全ての施策の根幹であると言っても過言ではありません。今回、子供の安全を守るため、防犯カメラを公園や通学路を中心に3年間で1,000台設置すると表明されております。そもそも、子供の見守りについては、どれだけ地域の方々にお世話になっているか、市長は御存じでしょうか。防犯カメラの設置は必要なものでありますが、あくまで日々御尽力いただいている地域の人々による見守りを補完するものでしかありません。防犯カメラという物や金による事業でなく、子供の安全を守る地域の取り組みに対して、市長として理解と感謝を示し、もっと既存の地域コミュニティーを支援していくことが子供の安全を守る本質であるという点を強く指摘しておきます。
 次に、文化施策についてお伺いします。
 大阪で生まれた文楽や、上方で発展した歌舞伎など、伝統芸能は長い歴史と伝統に培われ、大阪市の品格を形づくり、発展に寄与してまいりました。
 世界的にはイタリアのローマやスペインのバルセロナなど、文化を活用して都市のブランドイメージを上げ、観光や産業の振興につなげている事例が多くあります。また、我が国においても、文化の持つ創造性を活用し地域課題に取り組む都市を創造都市と位置づけ、支援を行っております。
 しかし、現在の本市は、文化の持つ力が十分認識されず、効率性、公平性のみを求める競争原理により団体への補助金を廃止するなど、文化に冷たい都市というイメージが先行しております。昨年、来阪された外国人観光客は716万人と推計されておりますが、その大きな原動力となっている食文化だけでなく、より多くのインバウンドを大阪市に呼び込むためには、さまざまな文化をブランド化し、内外に強く発信していくべきであると考えます。市長は、昨年12月の施政方針演説において、文化·観光など、あらゆる大阪の強みを国内外に積極的にアピールするため、市長御自身がトップセールスを行うとおっしゃっています。
 我が会派としても、大阪が創造都市、世界都市として成長するためには、大阪市の都市力をパッケージ化して売り出すべきであると考えますが、その中で一番重要な要素が文化であります。文化のない都市は創造都市、世界都市にはなれません。そういう点からも、本市が誇る文化の力を認識し、大切にするとともに、それを支える施策を打ち出すことも重要です。しかし、文化に冷たい都市というイメージを変えていかないと、文化が大阪の強みとは言えないと思います。
 市長に、大阪が誇る伝統芸能や音楽などの芸術·文化に可能な限り触れていただき、さまざまな機会にみずからの言葉で魅力を伝えていただくことが、大阪の文化力を内外に発信していく上で大切だと思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、文化は豊かな人間性や創造性を持った、そういった人格形成に不可欠であることは申し上げるまでもありませんが、都市格を高めて、都市間競争を勝ち抜いていくためにも重要な都市魅力の源泉の一つだというふうに思っております。いろんな方と意見交換しても、やはりどこかのまねごとということではなくて、大阪が持っている本来の力というか、そういう特性という、それを積極的に発信していくことがまさにこの都市の力につながるというふうに認識しています。芸術·文化の価値を認識して大切にして活用すること、新しい創造、チャレンジを積極的に支援することで、大阪の文化力、これを高めていかなければいけないというように思っております。
 2020年に開催されますオリンピック·パラリンピック東京大会に合わせて、全国的な文化力プロジェクトが展開されます。大阪の文化力を世界に発信する絶好の機会であります。こういった点を踏まえて、新たな文化の活用と振興策等を盛り込んだ文化振興計画を、本年秋を目途に策定して、機会を逃すことなく、都市魅力として国内外に発信していきたいというふうに考えております。
 トップセールスについてですけれども、先日、まずはオーストラリアの総領事とお会いし、そしてその後メルボルンの市長、そしてメルボルン市代表団の歓迎交流会にも出席させていただきました。議長、副議長、それから議会の会派の代表の方もいらっしゃっておりましたが、そこで文楽人形と一緒にお出迎えをさせていただきまして、代表団の皆さんにはミニ公演もごらんいただきました。「おもしろかった」「興味深かった」といった感想もお聞きしております。大阪のさまざまな文化を知っていただくいい機会になったのかなというように思っておりますし、今後も世界がまさに憧れる都市魅力を創造して、世界中から人、物、投資を呼び込むためには、私自身が都市間の交流であったり、各種の会議を通じて、大阪の文化の魅力を大阪の強みとしてしっかり発信していきたいというふうに思っております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 ぜひ市長の教養あふれる文化振興をお願いしたいと存じます。
 次に、MICEの誘致についてお伺いいたします。
 大阪における国際会議の開催件数は、ここ数年伸び悩んでおります。大阪の都市インフラの整備状況を考えれば、もっと多くの国際会議が開催されてもいいと思います。これは、世界レベルではまだまだ大阪の認知度が低く、大阪の都市魅力が十分伝わっていないことが要因の一つではないでしょうか。
 市長は、大阪のよさをトップセールスするとおっしゃった中で、姉妹都市やビジネスパートナー都市などとのネットワークの活用とともに、大阪にある各国総領事館の表敬訪問も受けられるとの方針を示されております。これは大いに結構だと思いますが、それに加えて、各国大使や海外からの要人が来阪される機会も活用して、国際会議の誘致について、市長みずからが大阪の強みをアピールして積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 一方、国際会議を含めたいわゆるMICEの誘致については、もちろん都市間競争のところはありますが、これからは近隣の京都や神戸との連携、それぞれの強みを生かし、誘致を進めていくべきではないでしょうか。関西がばらばらとなるのではなく、また府、市の枠にこだわるのではなく、都市間でしっかりと連携し、また役割分担もしながら、そして、その連携を大阪が牽引する形で取り組んでいく必要があると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、MICEの誘致についてですが、特に大規模な国際会議に関しては、世界、アジアでの競合はもとよりですが、日本国内でも都市間競争、これが非常に激しくなっております。特に福岡などは、これにかなり力を入れております。
 私自身は、この2月からオランダ、アメリカ、中国など、5カ国の総領事の表敬を受けているところでありまして、来週には韓国の総領事ともお会いする予定であります。こういった機会を活用して大阪の魅力を直接アピールしておりますし、これからもしていきたいと思ってます。今後も、こういった要人との面談に加えて、私自身の海外都市への訪問の機会なども積極的に活用して、大阪の魅力や強みをトップセールスすることで、MICEの誘致につなげていきたいと思ってます。誘致をしている国際会議の関係者が視察に来阪された場合は、直接できる限りお会いして、大阪での開催を働きかけて、私の意気込みを伝えていきたいというふうに考えております。
 一方で、激しい競争を勝ち抜くためには、関西全体でMICEの推進に取り組むこともまた重要であると考えております。近接の都市間連携で、大阪だけでは達成できない、例えば大型のインセンティブツアー--MICEのIのことですけれども--の誘致を実現することも可能だというように思っています。
 大阪観光局では2014年から京都、神戸のMICE推進団体と近畿運輸局、関西国際空港にも参加してもらいまして、情報·意見交換を開催するなど、連携を今進めているところです。
 今後も、この関西のMICE拠点として、特にインセンティブツアーを中心に、これは今、台湾なんか非常に大阪に訪れていますので、そういったところを中心に、例えば合同プロモーションを行うなど、大阪が中心になった地域間連携、これを一層強化していきたいというように考えています。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 市長は就任以来、現役世代、とりわけ子育て世帯等の若い世代の支援に力点を置いた施策の推進について積極的に打ち出されておりますが、女性の活躍推進については余り発信されていないように思います。
 国においては成長戦略の一環として、女性の活躍推進に取り組み、昨年8月には「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」、いわゆる女性活躍推進法を制定したところでございます。企業においても、ことし4月からの女性活躍推進法の本格施行を控え、男性中心型の労働環境や職場風土を変え、女性が働きやすい職場環境づくりを積極的に進めていく取り組みも活発になってきております。
 国に先駆け、大阪市においても、これまで女性の活躍促進アクションプランに基づき取り組みを進めてきているのは承知しておりますが、女性活躍推進法を追い風として、取り組みをさらに積極的に展開していくべきだと考えます。
 一方、高齢化社会がますます進展する中で、介護については、男性も含め大変重要な課題です。我が会派が強く申し上げたいのは、女性の活躍推進とうたいながら、子育てが終わって職場へ復帰を考える時期に、次は親の介護という問題が持ち上がり、介護に携わる女性の割合が多く、女性の負担は増すばかりの実態があるということです。働く女性に対し、子育て環境を整備するだけでなく、介護による離職をなくすといった、女性が働き続けるための環境整備も必要だと考えております。こうした介護の問題を含め、女性のライフステージに対応し、働く女性を支援する取り組みをより効果的に進めていくべきだと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、活力のある豊かな社会を実現するという意味では、女性が持てる力、持てる能力を存分に発揮して、職場、地域等さまざまな分野で活躍していくことが非常に重要であるというふうに考えております。
 本市では平成26年11月に策定しました、大阪市女性の活躍推進アクションプランに基づきまして、市の重点施策としてさまざまな取り組みを進めています。中でも働く女性の支援として、女性が出産、育児や家族の介護等で離職することなく働き続けられる環境づくりを広めるため、そうした取り組みを積極的に進めている企業等をリーディング·カンパニーとして認証し、PRするとともに、男性が家事、育児等に積極的に参加するよう、特に男性を中心とした意識啓発を行ってきているところであります。
 御指摘のとおり、高齢化が進展し、家族の介護をどう分担していくかが大きな課題となっている中で、現実的には女性が家族の介護を行うケースが多くなっています。これは、男性は職場、仕事、女性は家庭、家族という、いわゆる固定的な役割分担の意識が今も根強く残っていることが背景の一つにあるのではないかというように考えてます。
 今後とも、子育て世代に限らず、あらゆる世代においてこうした男女の固定的な役割分担意識が払拭されて、男女がともにライフステージに応じて、その職業生活と家庭生活、地域生活を両立することができるような、そういった社会づくりに向けた取り組みを進めていきたいというふうに思っております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 次に、病院再編計画についてお聞きします。
 住吉市民病院に係る病院再編計画について、厚生労働大臣の同意が得られたということであります。申請には、大阪府医療審議会による反対の意見書を付した上での結果であるとお聞きしております。
 民間では対応困難な社会的に厳しい環境に置かれた子供や妊産婦に対する対応について、誘致する民間病院に対して不安視する意見が出されております。厚生労働大臣は、関係の方々に丁寧な説明を行い、これらの課題に対処するという前提で同意を出したものと理解しております。
 市長は、対話を重視する姿勢を出されておりますが、これらの反対や、不安視されている意見に対して、どのように対処していこうと考えておられるのか、市長の御所見をお伺いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、今回のこの申請に際して、関係先からさまざまな御意見をいただいたことについては承知しております。ここ大阪市会においても、非常にここは議論が重ねられたところだという認識をしてます。
 住吉市民病院が受け入れてきた患者の実態とニーズを踏まえて、今後、府市共同住吉母子医療センターと民間病院の担うべき基本的な医療機能について、大阪府と大阪市において、具体的な役割分担を行って、住吉市民病院の廃止までに必要な体制を構築していきます。大阪府と連携して、開院に向けてだけではなく、開院後も引き続き、住吉市民病院が担ってきた医療機能が維持·確保されるよう、しっかりと両病院を支援していきたいというように考えております。
 今回のこの同意によりまして、この南部医療圏におけるハイリスク出産·分娩が充実するということ、新生児の集中治療室等も含めて、まさにこれから生まれてくる子供たちのためにも、これはしっかりと整備していきたいというふうに考えております。地元の方々には、いろんな場を設定して、その場で御意見を伺いながら丁寧に説明して、御理解をいただけるように進めてまいりたいというように考えています。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 次に、副首都についてお伺いします。
 東京一極集中を解消することは、大阪のみならず、我が国全体にとっても大きな課題であると認識しております。この課題認識のもと、我々は道州制による地方への権限移譲をこの間ずっと主張し続けており、わざわざ回り道をして特別区や副首都について議論することは、はなはだ疑問であります。2月9日に開催された第2回目の推進本部会議における議論を見ても、市長の言う副首都·大阪がどのようなものか、議論の方向性すら見えてまいりません。そうした曖昧なもののために大阪市の職員や税金を使って会議を運営すること自体、我々としては賛同できません。
 副首都推進を掲げる会議の事務局を運営する以上、大阪市として、市民の皆さんに議論の目的や方向性をわかりやすく示す必要があると思いますが、現状では曖昧でわかりにくい話ばかりに見受けられます。
 例えば、第2回目の会議からは、大阪府、大阪市に加え、堺市、府内市長会、町村長会からも各首長が参画されているようですが、そもそも市長が副首都·大阪として想定しているのは、大阪府域なのか、大阪市域なのかを確認させてください。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、道州制については、私も賛成、道州制論者ではあるんですが、全く国において進んでおりません。今回、私が国会議員になってから、道州制基本法を上げるか下げるかというところで、自民党は下げるという判断をされました。非常に残念だというふうに思っておりますが、道州制は長い目で見たときにやはりこれは進めていくべき課題だろうというふうに認識しております。
 東京一極集中がますます加速する中では、やはりこの産業、経済における大阪の地盤沈下、それを食いとめて、大阪、関西全体の一層の成長を図るということが大事だと思っております。大阪府と大阪市の間のこれまでの二重行政、二元行政、これを排して、迅速な意思決定のもとで広域的な視点に立って施策の選択と集中を進めること、そういったことも必要だというふうに考えております。
 昨年末に、大阪府とともに設置しました副首都推進本部におきまして、副首都に求められる機能について、有識者の皆さん、ほかの自治体の首長の皆さんを初め、節目節目で府市の議員の皆さんや経済界の方々にも参画いただいて議論を進めて、本年8月から9月ごろを目途に議論を集約して、副首都機能に係る中間整理をしたいというように考えております。
 こういった議論の中で、副首都の機能とともに、副首都にふさわしい行政機構のあり方や、そのエリアについても一定の整理がなされるものというように考えておりまして、これまで大阪の衰退の一因となっておりました大阪市だけ、大阪府だけという狭隘な捉え方ではなくて、広域的な視点に立って都市機能を捉えて、副首都の定義やあり方について議論を重ねていく必要があるかというように思っております。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 関連して質問させていただきます。
 先ほどの質問に対してのお答えがいただけてないというふうに考えますんで、違う角度からお尋ねいたします。首都はどのエリアかということでお答えいただけますでしょうか。よろしくお願いします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 先ほども申し上げましたが、大阪市域に限る、大阪府域に限る、そういった視点ではそもそもないということですね。まずその副首都機能、それから……。
     (「首都のエリア」と言う者あり)

◎市長(吉村洋文君)

 首都のエリアについては、これは定まった法律というのがないですから、共通認識としては東京ということであるんだろうというふうに思います。ただ、これについては、首都についても、副首都についても、明確な定義づけをされた法律というのはないんだろうというように認識してます。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 それでは、引き続き。
 首都の定義も定まらない中、今の推進本部の中でこのエリアを専門にされている委員がいらっしゃるんでしょうか、どうぞお答えください。お願いいたします。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、都市機能のあり方について専門的にされているのは、中央大学の佐々木教授なんかは、比較的この地方自治制度についての専門的にされている分野だと思っております。猪瀬元東京都知事も参画していただいておりますが、これはまさに実務を行ってきた知事であります。この大都市のあり方についてどうするのがあるべき姿なのか、まさにかじ取りをされてこられた、そういった実務者についても参画をいただいているところであります。
 首都というのは東京であるというのを前提に、首都圏の圏域の整備法なんかはありますけれども、そういった中で、もう一つの核を担う副首都の機能のあり方、意義、そういったものを今議論しているところであります。
 もともと法律がない中ではありますが、そういった機能はどうあるべきなのかといったところをしっかりと議論していく。そしてあるべき姿を求めていくというのは、私は政治家としての役割だと思っています。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 大阪府の松井知事が法定協を9月に立ち上げるというふうにおっしゃっております。この推進局で、この副首都の話ではなく、都構想を再度議論されるのではないでしょうか。お答えいただけますでしょうか。

○副議長(木下吉信君) 吉村市長。
     (市長吉村洋文君登壇)

◎市長(吉村洋文君)

 まず、副首都推進本部においては、この統治機構のあり方、それは特別区であれ、総合区であれ、大都市の機構のあり方については議論すべきであろうというふうに思っております。
 法定協議会については、これはまさに議会の皆さんの同意がなければ進まないところであるというふうに思っておりますので、副首都推進本部とはちょっと少し違うのかなというように認識してます。

○副議長(木下吉信君) 荒木肇君。
     (23番荒木肇君登壇)

◆23番(荒木肇君)

 副首都とは何かを議論するための前提である副首都のエリアが、大阪府域全体であるのか、大阪市域のどこなのかも不明確なままでは、議論が混乱するだけで、大阪にとって有益な結論が導かれるとは思えません。2回にわたる会議の概要を見ても、一つ一つ議論を積み重ね、副首都の定義やあり方について確固たるものをまとめるための議論をしているというより、首長や有識者が個人の思いを述べるにとどまっている場のように見受けられます。そのことは、堺市、市長会、町村長会まで会議に参画させ、オール大阪で議論をするという体裁を整える一方で、大阪府と大阪市のみに事務局を担わせ、実質的には府市だけで議論を進め、その先の特別区設置、すなわち大阪市解体ということを目指すための方便にしか思えません。
 既に住民投票で決着のついた特別区設置を視野に入れた副首都なるものの推進に市の税金や人材を投入する前に、270万人市民の生命、安全、財産を守るという自治体本来の責務を優先すべきであると指摘させていただきます。
 あわせて、大阪府は、まず財政再建を優先すべき状況にあることは、質問の前半でも触れたところであります。市長からもぜひ、知事に対して財政再建をまず行われるよう進言いただきたいと思います。
 最後に申し上げます。
 大阪市は、昔から市民がみずからつくり上げてきた都市であり、独立進取の気風にあふれた活気のある都市でありました。その大阪の基礎を築いたのは関一第7代大阪市長であります。日本で最初に都市計画という言葉を使われました。そして、その信念は住み心地よき都市であります。
 過去の負の遺産や負のイメージばかりを取り上げるのではなく、先人たちが築き上げたこの大阪の歴史、文化、伝統を守り、新しい都市として未来に向けた新たな歩みを進め、創造的な改革に取り組むべきです。商都大阪としての都市インフラの整備とともに、混乱した教育現場の立て直しや、地域コミュニティーの新たな展開を市長に求めておきます。吉村市長には、第20代大阪市長として、前任者や大阪府知事の顔色をうかがって大阪市政を進めるのではなく、大大阪の市長としての誇りや自覚のもと、大阪市民のために真に必要な施策の推進のために邁進いただきたいと思っております。
 以上、るる指摘をいたしましたが、詳細については各常任委員会に譲ることといたしまして、私の質問を終わらさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○副議長(木下吉信君) お諮りいたします。この際、暫時休憩することに決して御異議ありませんか。
     (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○副議長(木下吉信君) 御異議なしと認めます。よって暫時休憩いたします。
     午後2時22分休憩